Episode5:【シリーズ“自分らしく生きるために”】③「“肯定的に諦める”」

アドラー心理学

みなさんこんにちは。“MaskMan YC”です。

今回のテーマは“肯定的に諦める”


この“肯定的に諦める” は“負けを認める”とも言い換えることができます。


「えっ!“負けを認める”ってどういうこと?」

「何も努力しなくていいってこと?」

「“諦める”“負け”・・・なんかネガティブ」


色んな声が聞こえてきそうです。


もちろんはじめから諦めるのではなく、精一杯努力はします。

でもあまり一つのことにこだわっていると…“自分らしく”居られなくなる。


このテーマでお伝えしいことは

時には“肯定的に諦める” “負けを認める”ことも必要

ということです。

それでは“肯定的に諦める”について考察していきましょう。

“負けを認める”ことで気づいた“肯定的な自分”

以前、職場の後輩で、とにかく語りが面白い、ギャラリー…特に女性の心を鷲掴みする話術に長けた方(ここでは仮に「Aさん」とします)がおりました。


同じ話題でも私が話すと、イマイチな反応

一方、Aさんが話すと、大盛り上がり。大ウケで、笑いが起きる。


そして女性との話す時も、

私はほんとぎこちない、硬い…盛り上がらない。

一方、Aさんは、どんな女性ともナチュラルに会話でき、盛り上がる。


Aさんは女性にモテまくり…一方自分はというと、全然モテない。


「自分もAさんのようにモテたい」


と、Aさん話術を盗んでやろう、とめっちゃ観察

それ以外にも、話し方の本を読んだり、関連動画を何度も観て研究したり。ネットで調べたり。いろいろやりました。

でも結局Aさんのようにはなれませんでした。


「どんなに努力してもAさんのようにはなれない。どうしたらAさんのようなギャラリーを沸かせる話し方ができるようになるのか」…まさに私の心の中は悶々状態でした。


そんなある日、とある婚活パーティーに参加した時のことです。(当時、私はパートナーが欲しいと躍起になり、こういった婚活パーティーにものすごく参加していました。)

トークスキルに自信がなく婚活パーティーのフリータイムでなかなか女性に話しかけられない。

参加されている複数人男女が集まるテーブルの中に入ってみたものの、ただただ他の方の話題に頷いているだけでした。

そんな中、話題が「特技」になりました。婚活パーティーで事前に記入するプロフィール欄の「特技」に「モノマネ」と書きましたが(ほんと特技が見当たらず、悩んだ末そう書きました)、ある女性がそのことを覚えてくださり


「特技がモノマネって、どんなモノマネができるんですか?」


って話題を振ってくださいました。

その時、コンマ0.何秒の間に、高校時代に盛り上がったモノマネネタを走馬灯のように思い返し・・・何か自分の中で吹っ切れたのか、そのネタをやってみたら、これがめちゃめちゃウケました。



この経験から私はにこう思うことができるようになりました。


   確かにAさんのような話術はない。

   Aさんには話術では勝てない。

   そこは“負けを認めよう”

   でも自分には「これがある」


「Aさんのようにはなれない」と“肯定的に諦め”

“肯定的な自分”に気付くことができた瞬間でした。


どこかAさんに対して抱いていた妬ましい思いもなくなり、心の底からAさんの凄さを称えられるようになりました。


そしてあの時以来、思い切ってモノマネをしてみたり、ふざけたり、バカやったり…そんなことができるようになりました。

ウケたり、ウケなかったり…スベってスベって、スベり芸が特技になりつつ、今日この頃です。

“憧れのあの人”にはなれない。でも“それでいいのです”

“あの人みたいになりたい”という“憧れ”

私自身今回語らせていただいた事例以外にもこう思うことは多々ありました。


どんなに“あこがれの人”の話し方、所作を盗ももうとしても“あの人”にはなれません。


でも、それでいいのです。


「Aさんにもっと近づきたい。」「Aさんに勝ちたい」に拘り続けていたら…


Aさんのことを羨ましい…やがて妬ましいに変わっていたかもしれない。

そして何よりも“肯定的な自分”に気付けなかったことでしょう。


“負けを認め” “肯定的に諦める” ことで、“肯定的な自分”に気付く。


その「気付き」がやがて「自信」へと繋がり、新たな「ストーリー」が紡ぎ出されていくのです。

最後に

いかがでしたでしょうか。


“肯定的に諦める”ということがネガティブなことではなく、

むしろ「自分らしく生きる」うえでポジティブなことなんだ。


そんなメッセージが少しでもお伝えできれば幸いです。



“人は誰にでも、他者にはない真の魅力的な部分」が必ずあります”


大学生や若者のキャリア支援に携わっていた頃、ガイダンスの登壇の場でよく話していましたが、

切にそう思っています。今のなお、そう思い続けています。


共に“肯定的な自分”に出会い、“自分らしく”新たな「ストーリー」を紡いでいきましょう。



本日も最後までお読みいただきましてありがとうございました。

MaskMan YC



参考文献:岸見 一郎/古賀 史健「嫌われる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教え」(2013)       

P.95~P.99「第二夜 敵と仲間について」、P.100~P.108「第二夜 権力争いについて」

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